有限会社ル・フェステでは新たに「抜染(ばっせん)」を導入しました。技法も出来上がりもシルクプリントと似ているようにも見えますが、実は全く違うものになります。今回はその「抜染」を紹介します!
抜染とは
まず、抜染はどのような技法なのかを説明します。「抜染」とは無地染の布に通称『抜染剤(=色を抜く薬)』を入れた糊型(のりがた)を置き、その部分の地色を取り除いて模様を出す捺染法(なっせんほう)、いわゆるぬき染めです。
日ごろTシャツなどで目にするシルクプリントは生地に色をのせて刷る「プラス」の作業ですが、抜染は逆に色を抜く「マイナス」の作業をします。それゆえに、Tシャツの色を抜いて出てきた染色前の糸本来の色が見える独特な風合いとなり、大量に作ったとしても、ひとつとして同じ色はありません。それも、抜染の特徴でもあります。
抜染の注意点
抜染は全ての素材に対応しているわけではありません。有限会社ル・フェステでは綿100%のアイテムに限定させていただいております。主にTシャツやトレーナーやパーカーです。そのほかものでも綿100%の色付きの商品であれば、楽しむことができます。その都度お問合せください。
また、作業の最終段階で、抜染剤を落とすために商品を洗浄(洗濯)します。そのため、新品状態ののり感はなくなってしまいます。また、プリント代とは別に洗濯代が1着600円かかります。通常のシルクプリントよりは割高になりますが、味わいのある仕上がり、大量生産だとしても個性が見える出来栄えを楽しめると思います。少ない数量でも作製できますが、抜染用の特殊な版を作るので、大量に作るのもおすすめです。
抜染の風合いを活かしたデザイン
抜染は何よりも、その唯一無二な風合いが特徴です。アンティーク調のイメージのダイナーカフェ、歴史ある酒や酒蔵、ボタニカル、ナチュラルテイストのお店。また、デザインを和テイストにすれば、昭和レトロや大正ロマンあふれる和風の居酒屋や和雑貨のお店でも活用できると思います。
そして、抜染のもうひとつの魅力として、同じ手法で印刷しても一つひとつに個性が出る仕上がりになるという点があります。例えば、全員同じデザインで統一感を持たせるイメージのあるスポーツチームのTシャツやイベントユニフォームでも、抜染加工を取り入れることで、他とは違う個性的で思い入れの深いオリジナルユニフォームを楽しむことができます。
まとめ
どんな色が出てくるか、色を抜いてみないとわからない楽しさがある抜染。その可能性は無限にあると思います。ぜひ、お店のユニフォームやスポーツのチームTシャツに、ひとアクセントとして加えてみてください。
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